国内盤レビュー

経済の空洞化が進んで、これからの日本は超ヤバイ!!依然とした音楽界の慣習的な横並び意識、そして均質化に叛旗を揚げろ!

火曜日, 3月 22, 2005

Dokakaライヴ 3月13日 レポート

3月13日(日)に都内で行われたイヴェントでDokakaを見に行ってきました。東京存外に寒く、雪まで降っていて、薄着で行った僕はすっかり風邪をひいてしまい、1週間経ってしまいました。

おみやげには鮭とばを八戸から用意。
ステージ上で魚文化の復権を叫んでもらおう
と思いましたが、しかし幸か不幸かそんな流れはありませんでした。

会場はある専門学校のホールで、前座としてその学校の生徒によるスカのバンド、そしてcoppeという女性のヴォーカリスト(Dokakaとの共演もあり)による演奏もありました。

前座で出演してたスカのバンド、音がとにかくうるさくて困りました。スカは好きです。生でもそういうバンドは何度か見ています。会場になっていた10坪程度の広さのホールは2~30人程度が座れる狭いところで、マイクが無くとも元の楽器の音だけで十分奥まで音が行き渡るようなとこでした。新しくてきれいな場所だったにも関わらず大変に不快だったのは、マイクを立てて、"ライヴは音量いっぱい"とでも言うがごとく、プップカプップカとブラスが吹きまくり。若いとか技術が足りんとかそういう問題じゃなく、普通に会場にあった音量で出してほしかったです。自分達のホームグラウンドなのに、会場の音響とか完璧に無視してましたね。

まだ学生が自分の学校でやってるだけだから、まるで下手糞な吹奏楽部だったとか、そういう風に細かに指摘しないにしても、音楽作る以前の常識として、耳が壊れるような音はやめてほしかったです。

実は、Dokakaのパフォーマンスで一番感心したのはそういう点でした。やはり彼はスタジオでのアシスタントの経験があるからでしょう。きちんと音を出していたんです。
ギーとかぎゃーとか
すごいライヴにすることだってできたはずですが、どちらかといえば、それはやたら機材を使って音響処理を多用する共演者のCoppeの方がそういうライヴ運びだったと思います。場面に合わせていらない音は出しすぎることがなく、奇声を発しながらも、Dokakaはかなり的確に手もとのミキサーやレコーダーを弄って自分の声を処理していました。そういうことに関しては、宅録の時だけではなく生でも彼は上手なもんです。 彼はいろいろ声を重ねるテクニックを見せるだけでなく、生で音を聞かせることをきちんと構築的に考えてやっているのがわかりました。

と、ここまで書くといかにもDokakaが楚々と優雅な音楽を作っていたのか、と思われそうなんですが、そんなことはなかったです。しっかり独走状態でした。実は彼の演奏中、席を立つ人がかなり多かったのです。Coppeの番も前座のバンドも若干席を立つ人がいましたが、この日最後のメイン・イヴェンターだったにも関わらずそのDokakaで耐え切れなかったのか退場する人が一番多かったんです。なんと共演したCoppeのサポートの人までが、途中で席を立っていたのが見えました。 すごいイヴェントでしたね。

多分この日は無料のライヴで、DokakaやBjorkをそれほど知らない学生なんかも多く入っていた可能性はあります。僕も今でこそ多少落ち着いて聞けますが、最初に聞いた時どう対処したらよいやら、かなり対応に苦慮した記憶があるのでどちらかというと同情します。ただし観衆の中にはほんのごく一部Dokaka通がいるらしく、会場でDokakaを知るその人たちだけが平常心でDokakaの不条理さに受けまくっているのが印象的でしたね。

例えば彼は自分で書いたA4の紙のセットリストを見ながら曲紹介するんですが、有名な曲の名前も思いきり忘れています。
「次は、ティーン・・・何とかという曲をやります! 1,2,3!!」
実際演奏されたのはNirvanaの「Smells like teen spirits」ですが、Nirvana知ってる人も知らない人もティーン何とかじゃきっとイヤだと思います。セットリスト書いたメモにはきっと「4曲目、ティーン~」と波線とかで省略されて書かれてたんでしょうね。

そのほかに、20歳前後の専門学校生が多い中、昔のファミコンやディスク・システムの時代のゲーム音楽を中心に選曲していました。マニアックに見せるのがとても好きらしく、
「ファミコン昔話 新・鬼ヶ島の最初、
おじいさんとおばんさんがされわれ泣けるシーン」
とか
「スーパーマリオ 8-4。クッパに炎を吐かれながら、倒します」
とかリアルタイムでやってない人は全然わからない解説も何箇所か出てきます。しかもクッパの炎に悶えるマリオまでやってみせます。
「ごわあああーーーーー ごわあああーーーーー アチ!アチチチチチ!! 」
知らない人は何のことかわかりません。受けまくっているのは、後ろの方の席の一部の人達だけでした。

僕はインタビューまでしているのである程度の免疫もあり、なんだかんだ楽しめました。しかしまったく初めての人は、有名になった彼に対して好意的になろうにも結構大変だったと思います。 僕は体を揺らしてノリノリでしたが、会場で他にそんな人は見当たりませんでした。共演者も含めてみんなどっちかと言えば、固まっていたかな

終演後、鮭を渡すのと一緒に「Bjorkとやった曲のTriumph of heartをなぜ演奏しないのか」とDokakaに聞いたら、
あれをやると、普通になるから
と言っていました。

おしまい

参考ページ:
william: Dokakaライブを見る
mago+sweetrice japan
Fresh!

0 件のコメント:

コメントを投稿

登録 コメントの投稿 [Atom]

<< ホーム