今時そんなことをやっている / 「君が代」伴奏拒否の波紋
福岡 陽子 - 『音楽は心で奏でたい―「君が代」伴奏拒否の波紋 岩波ブックレット』
東京都で、入学式・卒業式に君が代を歌わない教職員が大量処分された2004年春。その渦中にいた東京都の小学校音楽専任教諭・福岡陽子氏の一連の騒動に関する考察がまとめられた小冊子が岩波書店から出版されていました。
福岡 陽子現在も小学校に勤務しながら、都の処分を不適当として提訴。ところが地裁と高裁で棄却され、最高裁に上告したものの、訴訟そのものがこれから行われるのかどうかもわからないという状況のようです。
1953年山梨県生まれ。76年、東京学芸大学教育学部卒業。同年、明星大学人文学部心理教育学科(通信教育)入学。同時に、東京都立の聾学校に講師として採用される。77年、明星大修了。同年4月以降、東京都の小学校教諭。音楽教諭として現在に至る。99年、入学式での「君が代」伴奏を拒否したことで、都の教育委員会より戒告処分を受ける。02年、東京地裁に提訴。現在は、最高裁で審理中
東京都教育委員会のHPより
入学式、卒業式等における国旗掲揚及び国歌斉唱の実施について(通達)
平成16年度卒業式及び平成17年度入学式の実施状況について
今年2005年春には都内の区市町村立の小学校全校が、中学校では98.8%の学校がピアノ伴奏等で実施したとのこと。
先日本屋でこの冊子を見かけて、500円と安かったこともあり買ってみたんですが、都教委の事実認定について教諭と都教委で大きな食い違いがあり、そこら辺は法廷ではっきりさせた方がいいのではないか、とは思いました。国歌や国旗なんて使っても使わなくてもどうでもいいよ、ってぐらいの人の方が多いと僕は決めこんでますが、それはともかくこういった騒ぎになった人が、一教員の立場で考えていることを読んでみる価値はあると思います。これほど取り沙汰される以前に、特別に強い政治意識があったわけでもなく、国歌の演奏にこだわる校長に対して意見したことが始まりだったようです(元々その東京の小学校では国旗も国歌も卒業式で使われていなかった)。
こういった問題は実は地域性の違いというものもあります。東京では大問題になる一方(おそらく広島・長崎あたりの人もこの種の問題には敏感であろう)、青森ではあまり問題にならないですよ。というのは、田舎には古い日本が残っているからです。あまりにも古いまま変えないで来たせいで、東京の先生と話をするといろいろびっくりされますね。「修礼?」とか言われます。
参考リンク:
かわむらひさこ
「日の丸・君が代による人権侵害」市民オンブズパーソン
「君が代」伴奏拒否裁判・最高裁への要請署名のお願い
暴走する東京都教育委員会
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